昨日の晩、次男vs三男で兄弟ゲンカをしてましてね。
私は大切な電話の最中だったんで、次男の泣き声が聞こえたときも「うるせー(-“-;)イラッ」くらいに思ってたんですが、
長男が「血ぃーー!!!血ぃーーー!!」と軽くパニックで大騒ぎしてて。
おでこを抑える次男の指の間から、ボタボターッと流血・・・。
こんにちは、メリッサです。
三男が投げたおもちゃが顔面ヒットして、次男は額を切ったようです。
もう、これくらいじゃ母は動揺なんてしません。
目に見える傷っていうのは比較的安心というか、原因と対処が分かってるのでそれを解決したらあとは傷が目立たないように治るように祈るだけ。
ただ、怖いのは何が起こってるか分からないような怪我。
対処が分からなくてアタフタしたり、楽観視して見過ごしてしまうのは避けてあげたいところです。
今回は大晦日に我が家で起こった一見何もなさそうに見えるケガの話。
小児肘内障という、見た目はなんともないのに実は肘の靭帯が外れていて本人は痛くて腕が動かせないという状態に子供がなりました。
普段から小さなケガはよくするし、少しのことで大袈裟に泣いてアピールする三男なのですが、このときばかりは信じてあげてよかった!としみじみ。
実は、幼い子供は案外簡単に肘がぬけて、突然腕を動かせなくなったり激しく痛がって大泣きしたりすることがあるそうです。
いざというときに適切に対応してあげられるように、どんな症状だと肘内障の可能性があるのかを頭の隅っこに置いといて下さいね。
Contents
子供が腕・肘を痛がっていたらそれは小児肘内障かも
子供が急に肘が痛いと泣き出したり、赤ちゃんが片腕をだらーんと下ろしたまま動かさなくなったら、何が起きたの!?と心配になってしまいます。
転んで強くぶつけてしまったり、腫れたりなどの目に見える外傷がないので「大丈夫だろう。」と一度は判断したものの、子供がなかなか泣き止まない・腕を使わない場合、
もしかするとそれは『小児肘内障』かもしれません。
きちんと気付いてあげて、対応できるようにしておきましょう。
小児肘内障とは
腕の肘から先には細い骨と太い骨が2本あり、その2本の骨を肘の部分で靭帯がバンドのようにとめているのですが、靭帯がズレて肘から外れかかってしまっている状態を肘内障といいます。
あ、ちなみに肘内障「ちゅうないしょう」って読みます。念のため。
大人は骨の先の部分が硬くしっかりしているので靭帯が外れにくいのですが、子供の場合はまだ軟骨成分が多くて柔らかいので、想像以上に小さな力でもすぐにズレてしまいやすいのです。

腕を引っ張ると・・・
「肘がぬけた」とよく表現されますが、小児肘内障の場合は完全に肘が関節からぬけてしまったのではなく、このように靭帯が外れかかっている状態なので一般的な脱臼とは異なります。
骨や関節の形成がまだ不完全な小学校低学年くらいまでの間は、軽く引っ張ったりした拍子に簡単にぬけやすいので注意が必要です。
こんな症状があれば小児肘内障を疑え!
詳しく痛みや症状を説明できない乳幼児がなることも多いので、そういうときは状況を見て保護者が判断してあげなければいけません。
目に見える傷や腫れがないから大丈夫と軽く考えないで。(←最初私もコレでした・・・)
そんな場合こそ肘内障の可能性大です!
- 手や腕を痛がる
- 曲げたり動かそうとしない
- 大人が動かそうとすると嫌がる
- 大泣きする、普段より激しく泣いている気がする
- だらーんと腕を下げたままである
- 腫れがない
本当の患部は肘なのですが、少しでも腕を動かすと痛むので、子供にどこが痛むのかを尋ねると腕全体や手の先が痛いと肘以外の部分を伝えることもあることも覚えていてください。
小児肘内障だと早合点するも禁物
以前に肘内障になったことがあり、そのときに診断されたときの様子とほぼ変わらない場合や、特に思い当たる原因が明らかに「引っ張っただけ」である場合はともかく、
痛いと泣き出すその直前の様子をきちんと見ていなかったりして原因が分からない場合や、転んだりしてぶつけた場合は、小児肘内障ではない可能性もあるので安易に素人判断しないようにしましょう。
特に最近では、ネットで検索すれば小児肘内障の治し方が動画でも出てきます。
わざわざ病院に行かなくてもこうすれば治ったなどの体験談も出てきます。
しかし、肘内障はきちんと治して予防してあげないと、癖になってしまうと関節の骨がきちんと形成されずに大人になっても繰り返してしまう・・・なんてことになりかねません。
そうなると外科手術が必要になることも。
自分で治してあげたら大丈夫と軽く考えずに、肘内障を疑う場合は是非すぐに受診してあげてください。
小児肘内障体験談~我が家の場合
それは忘れもしない、12月30日夕方のこと。
次男が前の週に溶連菌と診断されて、兄弟間での移し合いになると正月休みがつぶれる!と自宅でおとなしく過ごしていたときのことです。
4人で仲良く遊んでいたはずの子供たちが急に言い争いを始め(ありがち)、
おもちゃの取り合いがヒートアップして引っ張り合いになり(これもありがち)、
長男(小2)が三男(年少)の右腕を引っ張って、無理やりおもちゃを取り上げました。(いわずもがな)
三男「痛い!にーちゃんが引っ張ったから痛い!!」
と泣き叫ぶ三男。
いつものやつが始まった・・・という横目で見ていた私。
やれやれ。
三男は自分が悪いことをして兄たちに怒られたときでも、大袈裟に泣いて許されようとするところがあるんです。
「それシミュレーション取られるで。」と毎回呆れた目になるこの見慣れた光景。
ここまでの流れは我が家のド定番。
「はい三男、グーパーして。できたね♪大丈夫ねー♪」の後に、
「おもちゃは無理やりじゃなくて、貸して&いいよってして順番こ!!」って話していつもは適当に終了するけど、
このときの三男は「グーパーできない!痛くてできない!!」と泣く。
いつもよりシツコイ。
だからと言って肘が腫れてる様子はない。
痛いといいつつも指先は動かせているし、いくら長男が年上だと言ってもそんなに強い力で引っ張るとは思えないし。
「骨折してたらこんなんじゃ済まないでしょ。」と軽く考えていました。
かかりつけの小児科もどこの病院もお正月休みが始まっているということもあり、とりあえず様子見することに。
その後はたまに「痛い」と言う三男をなだめながらお夕飯を食べて、お風呂に入って、でもお風呂から上がって服を着るときに右腕を動かそうとすると、また大泣きして。
寝るときも横になるときに腕をつくと、痛いと泣きました。
もちろん痛いと泣くたび「そんなに!?」と少しは心配になって、グーパーさせてみたり腕を動かしてみたりしました。
が、半笑いのときもあったり、動かさないときはケロッとした顔していたこともあり、
とにかく普段からシミュレーション癖がある三男に対して「ホンマに!??」という気持ちもあったんですよね。
夜中の異変
日付が変わったころ、三男が「腕が痛い。」と泣いて起きました。
大声で泣くので他の子たちを起こさないように階下に連れて行き、リビングでテレビを見ていた夫に事情を説明。
その時点で夫は完全にいつもの三男の大袈裟だと思ったらしく、「お菓子上げるからバンザイしてごらん。」と言って、少し無理にバンザイさせようとしてました。
三男は拒否。
痛みはあるものの眠気が勝ったようで「ママ抱っこ~!」と愚図り、抱っこしてあげるとすぐに眠ってしまいました。
私はこのとき、朝起きたら病院行ってみるかな・・・と感じていました。
大晦日の朝
翌朝は腕が痛いと言いつつも無理に動かさなければ平気のようで、右腕を使わずに過ごしていました。
私の中ではもう病院に行くことは決めていたものの、朝一番に行ったところで大晦日の診療所はいっぱいだろうな~とのんびり。
夫は「え?ホンマに病院行くの?」といった顔をするので、「腫れていない・腕を痛がる・子供」で検索してみて、そのとき初めて小児肘内障を知りました。
夫に「何でもなければOK。でもコレかもしれないから、念のため。」と私が伝えると、「まぁ好きにしな。」という感じのリアクションでした。
肘内障は身近になった人がいなければピンとこない怪我かもしれません。
病院に出発する前に・・・
神戸市には週末や祝日などの休日の日中は急病診療所があり、小児科が西区学園都市にあります。
西部休日急病診療所(内科・小児科)
- 住所:西区学園西町4-2(神戸市医師会看護専門学校1階)
- TEL:078-795-4915
- 診療時間:休日9時~16時40分
利用時間は夕方までなので、要注意!!
ここだと自宅からも比較的近いしイイやと思ってたのですが、「大晦日やし激混みやろな~。今の時期ケガで病院行って別の病気貰って帰りそうな気満々やしなぁ。」と思い、なんとなく事前に電話してみることに。
まぁ無駄やろうけど、混雑状況とか聞けると嬉しいなとかそんな感じで。
忙しいときだろうにこんなんで電話してスミマセンでした。
でもそのお陰で助かりました!!
急病診療所に電話をして「こんな感じで腕を痛がるんですけど、今から行って診てもらえますか?」と尋ねてみると、
「ここは電話相談じゃないので話聞けませんので、電話相談のほうにかけ直して下さいね。電話番号言うんで。」
と別のところに電話するように指示されまして。
その指示された先は、
休日急病電話相談センター
- 看護師と医師による電話相談
- TEL:078-362-1599
- 開設時間:休日 9時~16時40分
曜日や時間によって利用できる電話相談が異なるので、休日の日中以外の場合は神戸市のHPをチェック。 ⇒神戸市の救急医療体制
こちらに電話を掛け直して状況を説明すると、今日開いている整形外科を探すから少し待つようにと言われ、
「急病診療所では診てもらえないんですか?」
と問うと、急病診療所は内科小児科なので診察科目の対象外だと言われました。
行く前に確認しておいて良かったー!
(普段は事前連絡とか滅多にしないのよ私…汗)
そして開いてる整形外科は灘区しかないとのことで行き先がだいぶ遠くなりましたが(涙)、無事に診てもらえる病院がありました。
医師の診断結果
病院に行こうと車に乗せてから初診の受付を済ませて待っている間まで、右腕は頑なに使わないものの機嫌は良くニコニコしていた三男。
名前を呼ばれ、診察室に入り、先生に
「右腕動かせない?ちょっと触っていい?」
と言われた瞬間、泣いて拒否。
でも先生はお構いなしで、腕を持ち上げて曲げて伸ばして、
「うん、入ったよ。今入った。肘内障だね、お母さん。」
と一瞬で治してくださいました。
先生、すげーーーー!!!!
先生「さっき曲げたらガコンって入ったから、もう動かせるはずだよ。
バンザイしてみよっか?」
三男「いや。」キッパリ
看護師さん「さっきまで痛かったんやもんね。怖いよねぇ。笑」
先生「たぶんすぐにケロッと動かすと思うけど、ちょっと様子見てみて。」
と言われ、
診察室を出た直後、喉が渇いたという三男にペットボトルを手渡すと、自ら両手を使って平気な顔して蓋を開けて飲んでいたのでもう大丈夫だと確信。
先生、全部アナタの言うとおりだよ。笑
ごめん三男。
昨日の時点ですぐに開いている整形外科に連れて行ってあげていたら、もっと早くに痛みから解放してあげられてたのよね。
その後、夫に肘内障だったことを報告するとようやく「ホンマに痛かったんやな。病院連れて行ってくれてありがとう。」と言われました。
医師の診断を聞くまでは信じてなかったやろーー!!!
小児肘内障の整復後の注意点
このように病院に行くとすぐに治してもらえるので、そのときの痛み忘れて普通に過ごしてしまいがちですが、一度小児肘内障になるとその後5~7日間は再発しやすいので注意が必要です。
また冒頭でも述べましたが、骨や関節の形成が未熟な小学校低学年くらいまでは誰にでも簡単に起こる可能性があることを覚えておきましょう。
力強く腕を引っ張った場合は言うまでもありませんが、子供が無意識のときに手を引っ張ると、ほんの少しの力でも肘内障になってしまうことがあります。
寝転んで駄々をこねている子供を引っ張って無理に連れて行こうとしたり、子供がぼーっと道の真ん中へ歩いていくときに慌てて引っ張り戻したりするときなど、私は子供の腕を引くという動作は毎日当たり前のようにしています。
声を掛けてから手を繋いだり腕だけでなく体全体を支えるなど、肘内障を繰り返さないよう心掛けます。
《まとめ》子供の異変に気付いてあげるために
年が明けてから毎月恒例の喘息のお薬をもらいにかかりつけの小児科に行った際、小児肘内障で病院に掛かったことを報告すると、「何度目や?」と尋ねられました。
初めてだと答えると、なる子は結構いるらしく「4人育ててんのに今回が初めてやってんな。」と言われました。
「まぁ、男の子同士もっと激しいケンカするようになったらまたなるかもね。」とも(汗)。
かかりつけの小児科でも小児肘内障は治してもらえるそうなので、診察時間内だったら次は小児科に行こうかな。
感染症の流行時期だったら整形外科の方がやっぱ安心だよな。
でも休日の場合は急病診療所では診てもらえないということは分かりました。
今回は気付いてあげられて良かったです。(遅かったわという声が聞こえてきそうな気も…)
肘内障の診断には、起こったときの様子や普段との違いなどがカギになる場合もあるそうなので、少しの異変に敏感に気付いてあげられる母親を目指します!
そのためには・・・もうちょっと子供たちのことを見て、話を聞かなきゃな。←なかなか出来ていません。反省。