こんにちは、メリッサです。
先日、小学3年生の長男から仲間外れにされていると相談されました。
話を聞けばいじめとも思える状況で、長男は自分で何とかできそうにないと悩んでいる。
我が子がいじめられているかもしれないと分かれば、親なら誰だって心を痛めます。
そんなとき母親はどう対応すればいいのか?
初めてのことで話を聞いたときは正直パニックというか、感情が先に動きました。
だけど、私も同じ年頃に同じ経験があります。
そのとき自分が親にされて傷付いたことを思い出し、それを反面教師にして、長男には当時の私がして欲しかった対応をすることにしました。
Contents
我が子がいじめられてるかも…親の対応について考える
先日、長男から「仲間外れにされて嫌な気持ちになるねんけど、その状況を自分でなんとかできそうにない。」という相談を受けました。
それは穏やかじゃないね。
私「どんな風になったとき、仲間外れって思ったの?」
話を詳しく聞いてみると、それはしんどいよねって思うような状況が、何と新クラスになって初めての席替え(4月半ば)からずっと続いているらしい。
夕飯作りを中断して、階段に座る長男の隣に私も腰掛けた。
「ごめん、ママ全然気付いてなかったわ。今までひとりでよく頑張ったな。ママに教えてくれたのも頑張ったな。何とかしよな。」
こう伝えると、溜まっていたものが溢れるようにそのときの状況についてどんどん話し始めた。
とにかく最後まで長男が納得いくまで話を全部聞いた。
思い出したのは、長男と同じ頃に似たような状況にあった自分だった。
私が泣いて帰ったとき、両親は…
学校でどんなことをされたのか、細かいところまでは覚えていない。
仲間外れや嫌がらせにあって学校に行きたくなくて、でもお母さんに言っても取り合ってもらえなくて、ある日もう辛さが頂点に達したときに、泣きながら帰宅して子供部屋でうずくまってたら、姉が「どうしたん?何で泣いてるん?」と聞いてきた。
事情を話すと、すぐに姉が母に伝えに行ったのが分かった。
母は、だからと言って慰めにきてくれるわけでもなく、夕飯まで私は子供部屋で1人過ごした。
その日の夕飯、家族が揃ったテーブルでの話題は「いじめられて格好悪い娘、ウケるw」だった。
いじめられて格好悪くて、自分でやり返せなくて格好悪くて、1人で泣きながら帰ってくる格好悪い娘を母は笑いながら父に報告し、父も「そんな奴どつき返せばええねん!」と笑っていた。
悲しくて惨めな私は、もう誰にも頼れないことを知った。
私は、いじめられて格好悪くて恥ずかしい子だった。
私は子供の絶対的な味方になる!
長男の話を聞いて、こんなとき親はどうすれば正解なんだろう?と悩まなかったわけじゃない。
ぶっちゃけ言うと「次、息子に何かやったら私が承知しないよ!」って髪の毛つかんで啖呵を切りたい気持ちもあった。
けど私がモンペになってしまったら、それこそ長男の足を引っ張りかねません。
でも心の中ではそれくらい怒りがありました、私の息子を傷つけやがって!!!って。
当時の私が母にして欲しかったこと、もし私が息子の立場なら母親にどうしてもらいたいかをふまえて、頭の中を整理してみます。
まず私の中でこれだけは!という思いがありました。
それは『お母さんは絶対に長男の味方で、それを長男にもちゃんと知っておいてもらいたい。』ということ。
私がケアすべきは我が息子だけであって、よその子まで責任持てません。
目指すゴールは、長男が嫌な気持ちになっていることを解消すること。
その為には本当に仲間外れが行われているのかを確認する必要があるし、もしも行われていたとしたらそれを何とかしなければいけない。
行われていなかったとしても、息子が「嫌な気持ち」を感じたことは嘘じゃないと思う。
相手が仲間外れにしようと意図的に動いたわけじゃなくても、結果として息子を嫌な気持ちにしていたとしたらそれは自分を省みる必要があると思うし、
仲間外れみたいな状況を作った原因が息子側にあったと分かれば、そこは息子が改めなければいけないこともあるだろう。
長男には私が目指そうと思っているゴールを伝えた。
その為には先生にも協力してもらって、まずどんな状況で息子が仲間外れだと感じたのか、仲間外れは意図的に起こっていたのか、そこら辺の確認をさせてねという話をした。
「先生にどうやって言うの?」と聞かれたので、今から直接学校に電話するか連絡帳に書くかのどちらかだと言うと、連絡帳が良いというので早速書いた。
この時点ではまだ本当のところ何が起こっていたのか分からない。
分かっているのは息子が感じたことだけ。
「息子がこんな風に困っていると言うので、どんな様子で過ごしているのかを注意して見ていただいて、何か気付いたことがあれば教えて欲しい。」というような感じで書いた。
先生からの報告
翌日連絡帳を長男に持たせて、少しそわそわした気持ちで日中過ごした。
幼稚園組の次男・三男の習い事を終えて帰宅すると、ちょうど同じタイミングで長男と一緒に担任の先生が家に寄って下さっていた。
先生「長男くんからお話聞かせてもらって、他の子からも話を聞いたので、今ご報告させてもらっていいですか?」
先生が子どもたちに話を聞いたところ、4月中旬に席替えをした翌日からそれは始まった。
長男のクラスでは隣同士と前後の4人で1つの班になって行動することが多い。
メンバーは1年生のときからずっと同じクラスのAくんと、2年生から同じクラスになったBさん、3年生で初めて同じクラスのCさんと長男。
給食の前や授業中の課題に取り組む時間、班で話をするときに長男が仲間に入れないようにBさんが話の流れを誘導して、それに気付いたCさんも同調して、何も気付かないAくんはそれが面白いことだと思ってBさんCさん側についた。
例えば、息子が1番に牛乳を飲み終えたことに気付いたBさんが「まだ牛乳を飲んでいないメンバーだけでお喋りしよw」Cさんが「そうだね!w」Aくん「そういえばBさんCさんはさぁ~」みたいな感じ。
(※実際にあった仲間外れの内容とは違います。あくまで例えです。)
こんなことが4月中旬から続いて、5月に入ってGWを挟んでも無くならずに続いたそう。
これはしんどいかったね。辛かったよね。
長い間、1人でどうしようって、いっぱい悩んだよね。
それぞれの子の気持ち
私の書いた連絡帳を読んで、先生はすぐに長男と2人きりで話を聞いてくれました。
先生が「他の3人にもお話を聞こうと思うんだけど、一緒に聞きたい?何て言ってたか後で先生から聞く方が良い?」と長男に尋ねたら、みんながどんな気持ちだったのか先生と一緒に聞きたいと答えたそう。
そこで、他の3人も一人ずつ先生と2人で話を聞いてから、4人と先生でみんなで話すことになった。
長男が先生と話しているのに気付いていたBさんCさんは、先生に呼ばれてすぐに何の話をしようとしているのかに気付き、2人きりになった瞬間に号泣だったらしい。
Bさんは、意識的に仲間外れにしようとしていた、長男の困った顔を見て楽しくなって止められない、もっと意地悪してやろうという気持ちだったこと、以前自分も仲間外れされる側を経験していたことを話したという。
CさんもBさんの意図に気付いて、長男の困っている顔にも気付いて、その上でBさん側につくことを選んだそうだ。
AくんはBさんCさんの意図には気付いていなくてそれが面白いことだと思っていた、ただ長男の困った顔には気付いていた。
先生が、AくんがBさんCさん側についたことで3対1という構図ができてしまった、長男とAくんとはずっと同じクラスで仲良くしていた友達だった、それによって長男は更に傷付いただろう、という話をするとそこで初めてハッと自分のしたことが判った様子だったそう。
先生も長男が嫌な気持ちを感じているということには気付いていなかったし、他のクラスのみんなは、盛り上がってるな、楽しそうに話しているなと思っていたという。
「女の子と男の子の精神年齢の高さの差が大きい時期で、今回はそれがすごく顕著だと感じた。
今回それぞれ4人の話を聞いて、もっとエスカレートしていく可能性があったことが分かる。
長男君から話を聞いてお母さんがすぐに報告してくれたことで、重大さ深刻さに今気付くことができた。
今の段階でクラスのみんなで解決する方向に動けて良かった。」と先生は言ってくれました。
その言葉で、私も少し気持ちが救われました。
相談するのは恥ずかしいことじゃない
「なんですぐに言わなかったの?」と先生に聞かれた長男は、「先生に言うのは恥ずかしい。お母さんに言うと自分で何とかしろって言われると思った。」と答えたそうだ。
私は普段、「言いつけべぇ(チクリ)はしないの。」って子供たちに言います。
「ママぁ、兄ちゃんが叩いたー!」と泣きつけば私がお兄ちゃんを叱ってくれる、とは思ってほしくない。
なんで叩かれたのか理由を考えてみて欲しいし、まず自分でやめてと言えるようになって欲しい。
だけどね、困ったときに相談するのは恥ずかしいことじゃないよ。
自分で何とかできそうにないと思ったら、どうしたらいいと思う?って聞くことは言いつけべぇじゃないよ。
もしかしたら私が「それはまず自分で考えてやってみ。」って言うこともあるかもしれない。
でも言ってみないと分からないときだってあるでしょ?
1人でずっと抱えてないでイイねんで。
考えてみて自分だけじゃ無理そうと思ったら「助けて。」って言えることも大事やねんで。
私も子供が何か話そうとしているとき、「ママはちゃんと聞いてくれる。味方してくれる。」って確信できる存在でいられるように、それだけは忘れずに意識していようと思う。
ホンマに何度もお願いするけど、もしかして「今揚げもんしてるねん、ちょっと後にして!」って言うこともあるかもしれんけど、ごめん、1回で諦めんといてな。(←こら)
《まとめ》ママはいつだって全力であなたの味方になるよ!
先生との話し合いの日から1週間、何度か話を聞いてみたけれど長男はもう大丈夫そうです。
私はもう少し続けて注意して長男の様子を見守るつもり。
今回は先生の素早い行動にもすごく感謝していますし、頼れる先生が担任で良かったと心から思います。
先生が家に来てくれた翌日、BさんとBさんのお母さんからお手紙を受け取りました。
Bさんの書いた内容の中に、「長男と息が合わないから意地悪をした。長男は他の男子よりも強くないから、自分がされたら嫌なことをした。」とありました。
私にはちょっと分かりません。
親子でどんな話をしたんだろう、我が子がいじめをしていたと知ったら私はすごくショックを受けるだろうな。
- 3週間もの間まずは1人で何とかしようと頑張り、みんなと話し合いをした日に帰宅して「仲間外れにされたことは悲しかったけど誰に対しても怒っていない、分かってくれたと思うからもう許してる。」と言える長男を、ママは決して弱いと思わない。
- もしもクラスで1人仲間外れにされている子がいて、その子が困っていることを気付いていながら何もしなければ1対多数の多数側の人間になる。
- いじめに加害者と被害者がいれば、そこに何もしない傍観者という立場もいて、傍観者は「何かしなきゃいけないと思うのに、何もできない…」という複雑な気持ちを抱えているかもしれないけれど、何もしなければ結局、被害者にしてみると加害者の仲間であるのと同じ。
- 困っている子に気付いて、その場で「それ違うんじゃない?」って言えなければ後で先生やママに教えて欲しい。それは言いつけべぇじゃない。
- 「そんなに大袈裟に悩むことじゃない。」と思っても、その状況を困って嫌な気持ちになっていそうな人がいれば、少し想像力を働かせてみる必要がある。
長男と2人でまた階段に座って、そんな話をしました。
そして今回もっともっと事態が進む前に私に話してくれたことを、たくさん褒めました。
このことがあったお陰で、子供の話をちゃんと聞けて、私がしたいと思う通りに動くことができて、自分でも少し驚きました。
事なかれ主義で他人の目を優先していた昔の私だったら、「気のせいなんじゃないの?あなたも何か友達が嫌がることしたんじゃないの?」って聞き流していたかもしれない。
だけどそう言ってしまっていたら、それこそ毒を繰り返してた。
長男には人の気持ちを考えて動ける人になって欲しい。
報告者もいじめられる対象になりそうな今の時代、それも勇気がいることだと思う。
「何かあったらママ(あるいは先生)に話せば、解決しようと味方になってくれる人があなたにはいるのよ。
今回だって、そうだったでしょう?」
そう言ってあげることができて良かった。
あぁそうか、当時の私もお母さんにこう言って欲しかったのか。
長男と話をしながら、私は自分の心の傷がちょっと癒えた気がしました。
当時の私よりも、長男の方が随分たくましい!
子供たちが何か困ったことがあったら、全力で味方になって動こう!
どうすれば正解っていうのは分からないけど、私の心の中でこの大きな柱が揺るがない限り、失敗しても後悔はしない選択肢を選んで動けると思います。