【子供の心室中隔欠損症1型】大動脈弁石冠尖逸で心臓手術の決定と入院までの流れ

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こんにちは、メリッサです。

今朝起きてTVをつけると地震のニュースで、驚きと同時に色んな思いが甦りました。

自分の阪神大震災の経験、

次男を妊娠中におこった東日本大震災。

今、また神戸で大きな地震があったら私は1人でどうやってこどもたちを守ろうか。

ニュースで幼い子どもを連れたお母さんの姿が映るたびに、何とか力になりたいけれど何をすればいいのか分からない自分に、もどかしさや無力さを感じます。

いつ生まれるかという妊婦さんや、生まれたばかりの赤ちゃんがいる家庭も絶対にある。

情報が増えて私にもできることがあると分かれば、すぐに動ける自分でいたいと思います。

さて今回は、実際に手術が決まったときのこと、そして入院するまでのお話です。

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心室中隔欠損症Ⅰ型の息子、手術決定と入院までの検査

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こども病院の検査で初めて心室中隔欠損症1型を指摘されてから、生後9ヶ月・1歳・1歳半と定期検診を受けました。

毎回の検査で診てもらうポイントは、

  1. 心室中隔の孔の場所が、大動脈弁の直下なのか少しでも筋肉の壁があるのか
  2. 弁の奇形が始まっていないか
  3. 血液が逆流していないか

主にこの3点と体重の増加具合。

1歳半までは特に変化もなく、孔が閉じそうな様子もなく。

神戸市の1歳半検診でしてもらった身体測定で、体重10260g・身長78.8cmと母子手帳の成長曲線の真ん中くらいの順調な発育で10kgを超えました。

というわけで、輸血がなくても手術できる体重になりました!

医師「手術しようか。」2歳目前の定期検診で決定

2歳の誕生日を直前に控えた2015年1月の定期検診でのこと。

いつも通りの心臓エコー検査をして、またいつも通り「んじゃまた、半年後ね。」って言われるんだろうな。

なんてのほほんと考えていた私に告げられた検査結果は、予想外の

医師「じゃあ、そろそろ手術しようか。」

でした。

  • 大動脈弁の奇形が少しだけ見られること
  • それに伴い、血液も少し逆流していること
  • 体重も充分に増えたこと

その年の4月から長男小学校入学・次男幼稚園入園という時期だったため、

医師「急ぐ必要はないから、今年の夏休みの時期とかにする?」

と言ってくださったのですが、私のお腹には長女がおり6月出産予定でした。

赤ちゃんはこども病院の病棟に連れて行けないし、だからといって日中お世話する人間も私以外にいない。

我が家の状況を考えて春休み中が希望だと伝えると、調整できるか確認してもらえることになりました。

手術をする担当の医師はこれまで診てもらった循環器内科の先生ではなく心臓外科の医師だということで、翌2月にもう一度検査と実際に手術をする心臓外科の先生の診察してもらうそう。

そのときに手術の詳しい説明と最終的な日程を決定することにして、その日は終了。

こうして三男は、2歳直前に手術することが決まりました。

息子の手術、私と夫の気持ちの温度差

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正直に言うと、最初のこども病院の検査で「将来的には手術が必要になる」と言われていたけど、心のどこかで「大きくなるにつれ自然に穴が閉じた。」なーんてことになるんじゃないの♪という未来の可能性に期待している私がいました。

先生はそう言ってるけど。って。

1歳半検診でも発育順調と言われたとおり、見た目は他のことなんら変わりなく、むしろ三男ということもあり口も達者で悪知恵もついてきていてなんせかめちゃ元気。

「わざわざ手術せんでも、このままの感じで元気にやっていけるんちゃうん?

という気持ちが、経過観察している1年ちょっとの間に私の中に芽生えていました。

だから手術するって言われたときは、「ホンマにするんやったんや~!」みたいな。

「いよいよ来たか。」っていう気持ちも確かにあるんですが、「冗談じゃなかったんや。」みたいな、やっと現実感が出てきたような気持ちで、「そうかそうか、そうやんね、するやんね。」と自分に言い聞かせるところがありました。

夫は逆だった様です。

「いつ?この検査で手術って言われる?言われんかった!ならばいつ?次の検査?」と、毎回の検査の度にハラハラしている状況から、やっと抜け出せる!という気持ちの方が強かったと。

だから、夜仕事から帰宅した夫に私が「手術しようって言われた。」と報告すると、「やっとか。」って感じたそう。

確かにね、「もう大丈夫なんちゃうん。」と楽観的な私と違って、ずーっと「いつ?」って考え続けるのはしんどいよね。

「心配は心配やけど、手術して治るんだったらそれで良し!やろ。」という夫。

私もね、「手術して治るなら、それで良し!」とは思ってる。

思ってるけど、同じ結論に到達するまでの感じ方や考えに、少々温度差と言うか違いのあった私たち夫婦でした。

心臓血管外科 担当医の診察と手術日決定

2月末、心臓血管外科の担当医の診察があり「やっぱり今のうちに手術しておいた方が良さそうな(弁の奇形と血液の逆流の)状態だね。」という診断。

春休み中という私の希望を改めて伝えると、

入院前の検査があって入院・手術してその後の状態次第で退院するという日程を考えると、「春休み入ってすぐした方が良いよね。」ってことになり、1ヵ月後の3月25日に手術・前日に入院と決まりました。

心臓外科医の手術 詳細説明

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  1. 診断:心室中隔欠損症 大動脈弁石冠尖逸
  2. 手術方法:胸骨正中切開 心室中隔欠損パッチ閉鎖術
  3. 補助手段:人工心肺装置を用いた体外循環、心筋保護
  4. 起こりうる合併症
  5. 手術に同意する旨とサイン

大動脈弁石冠尖逸脱とは、大動脈弁が心室中隔欠損の穴に一部はまってしまっている状態のことです。

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以前三男のVSD1型について知るでも説明しましたが、この右図のような状態になっているということ。

進行してしまうと手術しても弁がきちんと閉まらなくなるので、今回は心室中隔欠損パッチ閉鎖術と言って、心室中隔欠損の穴にゴアテックスと布をあてて塞ぐという手術をします。

ゴアテックスって、聞いたことがある人が多いんじゃないでしょうか。

夫はすごく反応していました。

「それって、あのアウトドアとかで着る防水の服と同じやつですか?」って。

医師「えぇ、同じですよ。まぁそれの医療用みたいな感じです。」

体の中にゴアテックスが入ってるって、なんかカッコ良くて羨ましい…というなんとも意味不明な感想を漏らしておりました。笑

後々は傷口に瘡蓋ができて治っていくように、この布も心臓の細胞に覆われて見えなくなるそうです。(まぁ、元々心臓なので目には見えないんですけどもね。)

その後、一通りの合併症が紹介されましたが、

「まぁ、余程のことがない限りないと思ってて下さい。」

「過剰に心配はしなくて大丈夫です。」

「一応、可能性は0%じゃないんでありますよとは伝えておかないといけないんで、説明はするんですけど。」

と繰り返す担当医。

循環器科の担当医もそうなんですけど、こども病院の先生ってどの方も、「まぁ穴を塞ぐだけの手術ですから。」って、めちゃ簡単そうに言うんですよね。

手術に対するプロの温度に、驚きと信じる気持ち

文字で読むのと実際に先生の口から聞くのとでは全然違いますけど、本当に、手術に対してのあれこれをお医者さんは皆めっちゃ軽~い感じで言うんですよね。

皆っていうとあれですけど。私が出会ったこども病院の先生は皆っていう意味で。

循環器内科の担当医も心臓血管外科の説明してくれた先生も執刀医も、

「穴を塞ぐだけ。」

「心臓の手術の中でも一番簡単な手術。」

「心臓の手術をほぼ毎日のようにやってますから。」

「まぁ、心配せんでも大丈夫ですから♪」←にこやかに。

確かにね、私も夫もありがたいことに生きてきて心臓の手術なんてしたことないし、夫に至っては歯医者さんいがいで麻酔もしたことないって言うし、そんなのほほん夫婦に「人工心肺装置」とか言われたら、もう、色々と想像しちゃって覚悟することが多過ぎるワケですよ。

しかも、自分ならともかく、我が子。なので一層。

できるものなら代わってあげたいってホンマこのことやなって実感するんですけど、もちろんできるハズもなく。

それ以外にもできることなんて全く0のそんなド素人の私が、毎日心臓の手術してる人を疑うっていうのもおかしな話。

ここで「合併症!?何それ、もしもなっちゃったらどうするのよ!!」と怖がり過ぎて手術を先延ばしにして心臓の症状が進行してしまうと困りますので、「じゃあ、先生お願いしまーす♪」とプロの温度に合わせてみることにします。

夫が全ての説明を聞いた後、手術同意書にサインしました。

入院の1週間前に感染症検査

入院する1週間前に、感染症に罹っていないかのチェックがありました。

インフルエンザの検査のように長い綿棒を鼻の奥につっ込む検査や、血液検査です。

感染症に罹っていると、体力が落ちて手術に耐えられないということもありますが、病棟には色んな病気の患者さんがいて、しかも生まれたばかりの赤ちゃんとかもいて、三男がウィルスを持ち込んじゃうと危険なわけですね。

もしもお鼻がジュルジュルだったりで風邪をひいていると手術は延期になると言われていたので、手術日が決定してからの1ヶ月は健康管理に神経ピリピリでした。

延期になったらその他の問題も発生してしまうから、絶対にそれだけは避けたい!

っていう、もう大人の事情的なところで。スミマセン

我が家の息子たちは全員喘息持ちで、すぐにゼコゼコ言うし常に鼻タレ坊主なので、かかりつけの小児科に相談して、良い体調をキープするのを手伝ってもらいました。

基本的に毎日アレルギーのお薬を抑える薬と喘息の薬と吸入薬でコントロールしているのですが、小まめに通院して症状が少し悪くなりそうなら先手を打ってお薬を増やすなど、兄弟全員で対策。

無事に感染症チェックでOKが出ました。

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手術の日が決まって

今回、手術することが決まったら次に私が考えたことは、長男・次男をどうするか?でした。

春休み中にということだったのですが、長男は卒園後・次男は入園前と学年が変わる時期。

長男は3月中は幼稚園のお預かりを利用できると分かっていたけど、

4月に入ったら?次男は?

と、その時期を自ら希望したものの、実際はどうしたら良いか分かっていなくて。

私が三男に付き添っている間、上の子達をどうするかを必死に情報収集していたため、手術について思い悩んでいるヒマはなく、あっという間にその日を迎えた気がします。

感染症チェックの1週間後、三男は予定通り入院しました。

次回につづきます。

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