【三男は心室中隔欠損症1型】人工心肺を使った手術と子供の入院生活

ついに三男が手術で入院することになりました。

最初は「春休みになったらすぐに手術っていうタイミングなら、入学式・入園式の時期に間に合うように退院できるよ。」と聞いていた入院期間。

それがふたを開けてみると、手術3日目で退院する?と言われ実際に翌4日目に退院することができました。

そのときの記録を、今回は時系列でまとめてあります。(2015年3月の話)

実際に入院を控えている方や手術の可能性が出てきている方は、子供の年齢や病院の方針などにより全く経過を辿るとは限らないので参考までに読んでいただけるとありがたいです。

三男が入院・手術をしたのは兵庫県立こども病院です。

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三男が手術で入院していたときの記録

3月24日 オペ前日 入院

術前検査(レントゲン・採血・簡易感染症チェック)を外来で済ませ、結果が出るまでの間に麻酔科の先生からの説明。

問題が無いという検査結果が出たので、入院する病棟へ移動。

本人は何のためにココにいるのか分からない様子で、遊びにでも来たかのようにリラックスしていて少しほっとする。

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「傷のないキレイな胸も、見納めか~。」と思いながら、術前最後のお風呂に入れてあげました。

お風呂のあと私は執刀医からの説明を聞きに行ったのですが、その間、病棟のベビーシッターさんが絵本の読み聞かせ会に連れて行ってくれました。

私が覗きに行くと、シッターさんのお膝でウトウトしていて、私が抱っこすると完全にお昼寝開始。

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起きたらちょうどお菓子の時間で、もう全然緊張感ナシ(笑)

私は、色んな先生から代わる代わる説明を受けて、その度に同意書にサインを求められるので、普段は空っぽの頭も若干パンパン状態…。

全身麻酔・輸血(もしもの場合)・血液製剤(これは絶対に使う)を利用した場合のリスクの説明を聞いて心配になりつつも、「治るんだったら、最善を尽くしてやってください!」とサイン。

一応20:00までが面会時間なのですがそこら辺は結構自由で、寝付くまで一緒にいたりするママさんが多い中、お昼寝し過ぎ(2時間越え)で「もう絶対当分寝ん。」と分かっていたので、ゴキゲンな三男は看護師さんに託して、20:30には病室を出ました。

3月25日 オペ当日

お食事は0:00から絶食、ミルク類は3:00から絶飲。

三男は水・お茶・ポカリは7:00以降禁止ということで、6:30頃に起こして水かポカリを飲ませてもらえるようにお願いしてました。

どうやら、私が病室を出た後も遊び倒し、日付が変わる頃に小一時間寝たものの、隣のベッドの子の泣き声で目を覚まし、それから4時くらいまで起きていたらしい。

で、お願いしていた通り6:30に起こすと、そこからまたご機嫌におしゃべり。

ママがいないと泣くことは1度も無かったと…。

誰が行ってもニコニコ喋りかける三男は、スパイダーマンのパジャマを着ていて目立っていたこともあり、翌朝私が行くと、なんだか有名?人気者!?になっていました(笑)

8:30には緊張緩和剤を飲ませるので、それまでに病室にいるようにと言われていたので、
私は7:30前に行っていました。

他の子の朝食が始まるので、食べられない三男をプレイルームに連れ出し、その後、お薬を飲ませる直前に術着にお着替え。夫も到着。

夜眠っていないし、お薬飲んだら寝るかも~と期待しましたが、逆にハイテンションで、再度プレイルームに行きたがって大変・・・。

結局、手術室まで私が抱っこで連れて行きました。

病室を出るときは思わず涙が出ましたが、頑張るのは三男!

麻酔科の先生に抱っこをバトンタッチするときには、笑顔で「頑張っといでよ~!!」と言ってあげることが出来ました!

9:00 手術室へ

三男を先生らにお任せすると院内で使用できるPHSを渡されるので、それを持ってひたすら待つ。待つ。待つ。。

一応、何も問題が無ければ14時ごろには終わると聞いていたので、持参したお弁当を食べたり、ゲームしたり、夫と話したり。(夫は高校野球のテレビ中継を見ていたな~。)

手術中は基本的に患者の家族が待つ専用の部屋にいたのですが、そこに看護師さんが、「〇〇さんのご家族の方、終わりましたよ~。」って、呼びに来るんですよね。

で、そのまま病室に戻れる場合は、一緒に戻るわけです。

1人終え、2人終え…予定の時刻を聞いていても、次は自分じゃなかろうかとソワソワしてしまう。

結局、予定通りの時間にPHSが鳴り、「手術は終わってICUに移動しているので、そちらの準備が出来たらまたICUの看護師が呼びに行きますね~。」と。

14:00頃 ICUにて面会

「お薬が効いているので泣いてるように見えますけど、記憶にも残ってないし、何も分かってないですからね。」

ベッドの上で、首・両手両足・腹部に点滴やチューブが繋がれた状態で、動き回らないようにベッドに固定するためのベストを装着された三男と対面。

予定していた人工呼吸器はちゃんと自分で呼吸がしっかり出来ているとのことで、代わりの酸素マスクがつけられていました。

「はぁ~ ぁ~」と力なく声を出して、少し苦しそうにうなされているように見える三男。

でも、思った以上に顔色も良いし、とにかく、無事に終わったということが分かりすごくホッとしました。

「お母さん、触ってあげてもらって、良いですよ~。」

と言われて、何も管のついていないおでこを触ると温かくて、思わず「頑張ったね~!!三男、頑張ったねー!!」と号泣してしまいました。

「ママぁ~ ママぁ~」と反応してくれたのでずっと傍についていてあげたいけど、まずは執刀医からの実際に行われた手術内容の報告。

診断:心室中隔欠損症 大動脈弁冠尖逸脱

手術法:胸骨正中切開 心室中隔欠損パッチ閉鎖術

胸骨を切り開いて、人工心肺装置を使い心臓を止めて、心臓の孔が開いている部分に布を当てて孔を塞ぐ手術。

孔の場所的に、孔から血が隣の心室に漏れ出るとき、勢いよく出ることによってその血流があたる部分の筋肉組織が分厚くなっており、将来的に硬くなってしまって心機能に影響が出てくる場合があるので、予め今回の手術で薄く切り取るという作業も加わったそうです。

それ以外は全て術前の説明どおりでした。

輸血などの特別な措置は必要なく、実際に心臓が止まっていた時間は50分で、全てにおいてほぼ予定通りだったと。

今は酸素マスクだけど、術中は喉からエコーの機械や人工呼吸器を入れていた。

そのため少しゼコゼコ状態なので痰が出てるけど、自分でコンコンと出すことが出来ているのであまり心配も要らない。

少し熱が出ているけど(37℃台)、よくあることなので心配ない。

などの説明を受けました。

その後、心配した義両親が病院に駆け付けてくれましたが両親以外は面会できないので、私たち夫婦と食堂でお茶しながら報告。

その後もう一度ICUに戻りましたが、その日は薬で眠っているのでずっと一緒に居ても何も出来ることはないとのことだったので、早朝から幼稚園&保育園に預けていた長男・次男を迎えに17:30頃には病院を出ました。

3月26日 オペ翌日

9:30前にICUに到着。この日の朝食から通常通りの食事。

酸素マスクは、口鼻の近くに酸素の出るホースが置いてあるだけになり、三男の精神安定剤である右手の指(指を吸う癖があります。)は朝行った時点で点滴が外れていました。

会いに行くと、「ママー!!だっこー!!」と騒ぎ出す三男。

それだけ大きな声が出せるようになってるなら、大丈夫だね。笑

担当医(執刀医でもある)が、「抱っこ出来るように、抜ける管抜いちゃおう♪」と言うので、処置中は一旦退室。

首元と片足の点滴が外れました。

「ママがいないときは静か~で良い子にしてたけど、見ちゃうと甘えん坊炸裂ですね~w」

というわけで、ICUでずーーっと抱っこして過ごしました。

医「大丈夫そうなので、14:00には病室に戻れるよ~。」

というわけで、手術の翌日に一般病棟に戻りました!

(一応これは予定通り。術後の不整脈が酷かったり一般病棟のベッドが開いていなかったりしたら、そのときはICUでもう1泊するかもと聞いていました。)

14:00 一般病棟へ

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↑手放せないママのパジャマズボン(笑)

医「タオルケットとかぬいぐるみを手術室に持ち込む子はいたけど、ママのパジャマは始めて見たわ~w」

だそうで…(;´▽`A“

でも、コレのおかげで入院中も比較的 精神状態が安定していた気がします。

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一般病棟に戻る際にドレーン(腹部から体液を抜くチューブ)が抜ける予定でしたが、まだ少し出血が続いているので抜けず、抱っこする際もその都度ナースコール。

お薬(点滴や管を抜くために使った麻酔的な薬)の影響もあって少しぼーっとしてるけど、ベッドに降ろそうとすると「いや~。だっこー!」というのでもうずっとひたすら抱っこ。

赤ちゃん時代の背中スイッチを思い出す…。

そんな虚ろな意識の中でも「ママ、だいすき~。」と言ってくれる三男。

そう言われると、いくらでも抱っこ出来るわ(・∀・)♪

それまでは点滴だった喘息のお薬ですが、入院前から毎日家で使っている吸入薬を処方してもらって、朝晩ベッドで吸入を開始しました。

この日は薬がよく効いていたので、寝かしつけてから病室を後に。

3月27日 術後2日目

朝、私が病室に行くとまた前日と同じように「だっこー!!」が始まる。

担当医が「もう、全部取っちゃいますね~。」と、点滴・ドレーン等を抜いてくれました。

あとは、モニター管理用の何本かの線が繋がっているだけ。それも全部、簡単にペタッと貼ってあるだけ。

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随分身軽になりました。

暇そうにしているので、プレイルームからオモチャをお借りして遊んでました。

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傷口に防水テープを貼って、術後初のお風呂も入りました!

ドレーンを抜く際に痛くないようにまたお薬を使ったので、少し体がふわふわしちゃうので念のためベッドの上&抱っこで過ごしました。

術後、食欲があまり増えないようなので、食事内容を相談して決めていくことに。

あまり味のついているごはん(ケチャップごはんとか)やパンよりも、白ごはんや茹でただけの野菜とか薄味のものが好きということで、そういうものを重点的に出してもらえるようになりました。

この日はお昼寝をたっぷりしてしまったので三男が寝付くまで待ち切れず、ご機嫌のイイときを見計らってさっと退室…。

2月28日 術後3日目

朝私が病室に行くと、すっかり元気に立ち上がって看護師さんとおしゃべり中の三男。

靴を履かせてプレイルームに遊びに行きました。

結局、午前中はずっとプレイルーム。

その間に、担当医から「もう特に医療行為してないから、退院する?」と・・・。

えーーっっ!!!Σ(=°ω°=;ノ)ノ

手術3日目で、そんなん可能なんですか!!!

医「午後に検査があるから、その結果次第やけど、多分大丈夫!」

で、昼食後眠るお薬を飲ませて、エコー検査。

その結果、退院許可が下りました。

エコーの先生「まだ心機能は元通りではないけど、術後3日目だとこんなもん。」だそうで。

「孔は思ったよりも大きかったみたいやね~。でもちゃんと塞がってるし、他のところへの影響もないし、バッチリ!」

『思ったよりも大きかった』が気になったけど、実際どれくらいだったのか聞きそびれました。…まぁ、ちゃんと閉じてるならいいわ。

あとは、ゼコゼコがあまり良くなっていないので、自宅で治療を続けることに。

この日は退院準備を用意していなかったので、翌日に退院することに決まりました。

3月29日 術後4日目 退院

「退院説明が担当医からあるので10時までに病室に来ておいてください。

でも他の子の処置とかしてたりするかもしれないので、実際に退院できるのはお昼前になると思う。」

と、前日に看護師さんからの説明がありましたが、10:30には説明や継続する処方薬の受け取りなど全ての準備が済んで、いつでも退院できる状態に。

迎えに来ると行っていた夫の到着をプレイルームで待って、お昼前には病院から出ることができました。

この日は週末で、ちょうど継子ツインズがこちらに滞在してて皆が揃ってる日に退院できましたヾ(@^▽^@)ノ☆

駆けつけた義両親と子供たちとでコストコに買い出しに行ってくれたのですが、ステーキに焼肉にお寿司にケーキにと三男の好物がたくさんだったので、三男は病院で食欲無いのを心配されていたのが嘘のようにすごい食べっぷりでした。

焼き肉&寿司(ナマモノまだなので、エビ限定w)をモリモリ!!ケーキもパクパク。

私も病院に通ってる間は持参したお弁当を三男が昼寝しているスキに1人でササッと済ましていたのですが、食欲も出ないし味気なくってあまり食べず。。

でもこの日は、久々に家族が揃ってワイワイと楽しく食事が出来て、嬉しくてついつい食べ過ぎてしまいました。喜ばしいことですよね♪

3月30日 術後5日目

担当医から「もう普通に過ごしてもらって大丈夫なので。」と何度も何度も言われていて、むしろそうしないと体力も戻らんかったりしてアカン?くらいに思えたので、この日は近所の公園に花見がてらランチへ。

夫は仕事があるので、私&こどもたち5人で。

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急遽決めたので、コンビニ飯で申し訳ない~(x_x;)

すべり台滑ったり、鉄棒にぶら下がったり、ボール蹴ったり、砂場で砂まみれになったり、もう、本格的に通常通り。

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ランチ後には双子兄が帰宅して、残ったメンバーは特にすることもなくて暇そうにしてるので、長男&双子弟が行きたいというカラオケへ。

子連れカラオケ、デビューっす。(近所のキッズルームのあるカラオケ店に行ってみました。)

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この日、長男はマイクを放さなかったとさ(笑)

入院中ベッドで過ごすことがほとんどだったので、体力も戻っていないだろうしこれくらいが安心です。

三男は、妖怪ウォッチやマルモリなどを、ノリノリで踊って歌ってました。

見た目はすっかり元気。

唯一、抜糸が済んでいない間は入浴時に傷口に防水テープを貼るよう言われていて、そのテープが大嫌いらしく、服を脱がそうとするだけで泣き叫んで嫌がるように。

可哀想だけどテープなしでお風呂に入れるわけにもいかず、まぁ死にゃあせん!とお風呂を飛ばした日も1回だけありました。

3月31日 術後6日目

いたって普段のフッツーの生活。

4月1日 術後1週間

抜糸のため、こども病院へ。

名前を呼ばれる直前まで親子ゲンカしていて、ちょっと不機嫌なまま診察室へ。

三男「ラムネたべたい~。」

メリ「多分、もうすぐ呼ばれるからダメよー。後でね。」

三男「あめちゃん、ちょうだい~。」

メリ「診察中にあめ舐めとったら失礼やから、終わったらねー。」

三男 母をキック!!

メリ「イタッッッ。何するんよー。終わったらあげるって言っとうやん(#`ε´#)!」

っていう、親子ゲンカ…(-。-;)

診察室に入ると、

担当医「え?なんか三男君、機嫌悪くない( ̄□ ̄;)!?珍しい…」

メリ 「え、えぇ…。ちょっと。 へへへ^^;」

というやりとりもしつつ。

でも、担当医がシャツのボタンを外しながら、

「ちょっと見せてもらうね~。このテープ剥がしちゃおうね~。」

と処置を始めると、おとなしくされるがままにじっと待っておりました。

あっとゆー間に抜糸完了。

あとは3ヶ月間ほど傷がキレイに治るようにテープを貼り続けるという説明や、何か質問は無いかという会話で終了。

術後のエコーで先生が「まだ心機能が完全に回復したわけではない」とのことだったので、母「回復してくれてれば良いんですけど。」というと、

担当医「エコー結果見ましたけど、全然心配するような状態じゃないです。」と言ってもらえて、一安心。

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入院・手術生活はあっという間でした

入院する前はいつ退院できるかも分かっていなかったし、その前に手術が本当に無事に終わるかも心配な状況だったので、不安な日々でしたが、実際にはあっという間に過ぎました。

体感だけじゃなくて、本当に想像以上に早く退院できて。

その間、幼稚園を卒園したばかりの長男はその幼稚園の預かり保育へ、次男は近所の保育園の一時預かりを利用していました。

帰ってこない三男や私が夜まで帰ってこない生活で兄弟の心の状態も心配でしたが、2人とも楽しんだようで迎えに行ったときに「まだ遊ぶ!」と拒否られたこともあったくらいで、たくましいです。

4月に入っても入院が続くと幼稚園も保育園も利用できなかったので3月中に退院できてすごく助かりました。(長男は4月から小学生、次男は幼稚園入園の時期なので)

もしも入院が続いていたら、義両親を頼るか夫が仕事を休むか私が三男に付き添いできないかのどれかだったので。

子供たちには入院前に三男の病気や手術について説明していましたが、傷跡を見たときはさすがにちょっとびっくりした様子でした。でも長男・次男よりもすでに色んな物事が分かる年齢の双子の方が驚いていたかも。

私は長女を妊娠中で、しかも妊娠8ヶ月でそれまで通っていた産科で出産できないとなって、今から受け入れてくれる病院はあるの!?ってなった翌日からの入院でした。(これについて一記事書けそうなくらい。笑)

家族全員で乗り越えた入院生活だったと思います。

今では手術したことが嘘のように元気ですが、新しい問題も生まれていて・・・。

次回は手術後の定期検査とこの新しい問題について書いて、最後にしたいと思います。

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コメント

  1. ジャッキー より:

    返事ありがとうございました。
    先日、無事に手術を行い退院する事が出来ました。
    術前にメリッサさんのブログを読み返し良いイメージで手術を迎えることが出来ました。
    未だ完治ではありませんが本人は至って元気でミルクも沢山、飲んでおります。
    未だ、安心は出来ませんが本当に励みになりました。
    ありがとうございました。

    • メリッサ より:

      ジャッキーさん、お子さんの退院おめでとうございます!
      ミルクたくさん飲んでいるんですね。
      教えていただいてありがとうございます。私まで嬉しい気持ちになりました。
      今後も順調に回復されることを祈っています。

      メリッサ